あなたが私にできる事
その先に待つもの
美紀は冬休みが明けたら前の様に戻っていた。
「恵梨香ぁ。美紀ね、進路決まったよ。」
キラキラとした瞳でコロコロと表情を変えながら話す。
「へ~。何にしたの?」
「へへへ。秘密ぅ。」
人差し指を唇にあてる。
その左手の薬指に輝く指輪。
「ずいぶんでかい石だね。美紀にしてはそんなデザイン珍しくない?」
彼女はいつもシンプルなペアリングをつけていた気がする。
もちろん彼氏が変わる度にデザインも異なっていたが…。
「可愛いでしょ!?」
美紀は幸せそうに微笑む。
今度はどんな男が現れたのかわからないけど、この子が幸せならそれでいい。
やっぱり美紀はこうじゃないと。