あなたが私にできる事
受け入れがたい事実
2日後の夕方、私は山口くんの家の門の前に立っていた。
大学入試を終えたばかりの彼がこの中で私を待っている。
あれから私の頭の中はずっと同じことを考えていた。
ろくに眠ることもできず、食欲もわかない。
とにかく全ての真実を明らかにしたい。
それがどんな内容だったとしても。
彼の口から聞き、彼の言葉で知りたい。
震える手をギュっと握りしめる。
大きく深呼吸をする。
そして、
彼の部屋の扉を叩いた。