あなたが私にできる事
和希らしい短いメッセージ。
その“大親友”の部分を指でなぞる。
「大…親友…。」
なんて彼に似合わない言葉なのだろう。
「神崎さん。お待たせー。」
山口くんが母屋から帰ってきた。
「山口くん。」
私は彼に背を向け、床に座り込んだまま話しかけた。
「聞きたいことがあるの。」
「どうし…。」
背後で何かが落ちる音がした。
振り向くと山口くんがすぐ後ろにいて、床にはココアパウダーの入ったパックが落ちていた。
「山口くんと…和希の関係は?」