あなたが私にできる事
失恋
ー俺意外と神崎さんのことわかってるしょ!?
嘘つき!
ーお誕生日おめでとう
嘘つき!!
ーもっと…、俺とか頼っていいよ
嘘つき!!!
山口くんに騙されていた。
そう思った私は彼の言った何もかもが信じられなくなった。
涙を拭いながら速いスピードで歩いて駅に向かう。
息は切れてくるし、周りの視線が突き刺さる。
だけど私は歩みを止めることができない。
今、止まってしまったら大声を出して泣いてしまう。
もう、立ち上がれる気がしない。
どうして言ってくれなかったのだろう。
私は何度も彼の前で和希の話をしていたのに。