あなたが私にできる事
1,2年生は授業中で、校門の付近には誰もいなかった。
グランドの方から体育の授業の声が聞こえる。
ひんやりとした校内に足を踏み入れた。
どうして学校という所はこんなにも寒いのだろう。
埃っぽさを感じながら靴箱の間を歩く。
3年生の靴箱にはずらりと上履きが並んでいる。
そんな中で一際目立つ白地に蛍光のグリーンとピンクのラインが入ったスニーカー。
そこは、山口くんの靴箱で。
それを見た瞬間、私は急いで今来た道に引き返した。