あなたが私にできる事





騒がしい教室の中で一際騒がしい着信音が鳴り響く。



「あっ。ごめ~ん。美紀そろそろ行かないと。お迎えきちゃった。」



彼女を送るついでに私たちも帰ることにした。




4人で玄関に立つと空を見上げる。



「なんでこんな晴れの日に雨かな~…。」



「日ごろの行い悪いからじゃね?」



「誰の~?」



「「「美紀?」」」




私たちは3人で美紀を指差す。



「も~。美紀先に行っちゃうからね!」



バシャバシャと水を上げながら行ってしまう美紀をみんなで追いかけた。





「やべっ。上靴持ってくるの忘れた。
エリザベス、ちょい傘持ってて?」



恭ちゃんが私にビニール傘を預けて校舎に戻っていく。



「あっ…。」




渡された傘の柄を見て驚いた。






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