あなたが私にできる事
「和希!」
「ちょっ…!バカ…!恵梨香!!!」
慌てる久志の声を無視してベットから飛び降りると和希に駆け寄った。
「あれ?恵梨香。元気だった?」
和希は驚いた様子もなく、まるで久しぶりに会った友人に話しかけるように笑う。
「和希!見るな!!
恵梨香!!少しは恥じらえ!!!」
久志が声を荒げながら、下着姿の私に毛布をかける。
「「…?だって今さらじゃん?」」
和希と私の声がハモる。
「ホント…お前らそっくり…。」
頭を抱える久志を見て二人で笑った。
「ところでさ、久志の引っ越しって何日だった?」
「…一週間後だけど。」
「何?聞いちゃマズかった?」
さすが和希だ。
空気を読むのがうまい。