あなたが私にできる事
それは昨夜のこと…
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久志の部屋は日に日にキレイになっていく。
それと比例して増えていくダンボール。
彼がもうすぐ私のそばからいなくなる。
その事実を受け入れることがなかなかできなかった。
少し前まではあきらめようとしていたのに。
忘れようとしていたのに。
改めて思う。
私はなんて欲張りな人間なのだろう。
「夏休みまで帰ってこないの?」
努めて明るく訪ねた。
“自然”を“装う”ことは、なんて“不自然”なことだろう。
滑稽な自分の姿に笑えた。