あなたが私にできる事
「おい。そりゃねーだろ。エリザベス…。」
「黙れ!ごん太!!」
慌てて言ったが遅かった。
「えっ?エリザベスって恵梨香なの?」
「は?ごん太ってヤマなの?」
二人の声が重なった。
もう、面倒くさい。
「え?どういう事?恵梨香!教えてよ?どういう事?もしかして…そういう事!?」
「二人ってそんな関係だったの?マジで?いつから?」
お互い質問攻めにあう。
だから他人と関わるのは嫌なのに…。
「あのね、たまたま会っただけなの。大騒ぎする事は何もないの。」
ため息をつきながら二人に説明する。
「そうだよ~。神崎さんは失恋したてのガラスのハートを抱えていて、俺には興味ないんだよ~。」
山口くんを思いっきり睨む。
「うそ…。失恋?恵梨香失恋?誰に?えっ?」
「エリザベス失恋したんだ~。いつ?」
「それはね…。」
「ごん太!!ハウス!!!」
私の大声が教室に響いた。