あなたが私にできる事
「しかしみっきーもいい御身分だよな。雨だから休みって…。」
恭ちゃんは私がパン1個食べる間に弁当を食べきりすぐに菓子パンに手を出した。
「自由過ぎ。」
「だけど清純派美少女っていいよな~。」
ココアを飲みながら男二人の会話を聞く。
「あのさ、美紀は清純派美少女じゃないから。清純派風美少女だから。風ね。風。」
「なんだよ。エリザベス。みっきーに嫉妬か?
大丈夫。エリザベスみたいな猫目の黒髪ロン毛も俺的萌えポイント高いから!」
「嫉妬してない。嬉しくない。」
そんな私たちを見て山口くんが笑う。
その手には牛乳。
この男はどれだけ背を伸ばしたいのだろう。
今でも十分高いのに。
「だけどみっきーもいろいろと大変だったみたいだしな。」
真面目な顔で切りだす。
「あぁ。1年時の話?」
恭ちゃんも知っているようだった。
美紀は1年の時にクラスの女子からいじめにあっていた。
理由はそのかわいさから。
ありがちな話だ。