あなたが私にできる事
和希のことを考えない為に、早いペースでお酒を飲む。
「さすがエリザベス。強いね~。」
「美紀はもう飲めな~い。」
お酒の弱い美紀はすぐに酔いが回ったらしく頬を赤く染めていた。
「さすがみっきー。清純派~。」
この男は何度言ったらわかるのだろう。
「だからね、恭ちゃん。美紀は清純派風なんだってば!外見も中身も美少女だけど清純ではないんだって!」
「ちょっと恵梨香?余計なこと言わないでよ。私のイメージ崩れるでしょ?」
だけど事実だ。
男と別れる度に私に愚痴る。
そして男と出会う度に私にのろける。
この1年間それが何度繰り返されたことか。
「来年はあんたとクラス離れたい…。」
「恵梨香ひど~い!」
私たちの会話を聞いていた山口くんがしみじみ言う。
「そうだよな。俺たち同じクラスじゃなくなるかもしれないんだよな。」
仲良くなりだしてまだ2カ月も経っていない。
「また同じクラスになれるといいな!」
「恭一?お前は元々違うクラスだから。」
いじける恭ちゃんを無視して私たちはまた飲み出した。