あなたが私にできる事



無性に見たくなる。



しばらく自分の中で葛藤したが酔いのせいにすることにした。



そっとアルバムに手を伸ばす。




その瞬間急に手首をつかまれた。




「あっ、ごめん。起しちゃ…キャッ。」



山口くんが手首をつかんだまま私を引っ張る。



体勢を保てず倒れこんだ私の目の前には彼の顔。



驚いて身動きできなくなる。




「あの…。」



「おやすみ…。」



山口くんはそれだけ言うと眠ってしまった。




「寝・・・ぼけてる…?」



ガッシリつかまれた手首は放してくれそうになかった。




どうしようか悩んでいるうちに眠気が襲ってくる。



なにもかもが面倒くさくなった私はそのまま眠りについた。






< 52 / 280 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop