あなたが私にできる事
無性に見たくなる。
しばらく自分の中で葛藤したが酔いのせいにすることにした。
そっとアルバムに手を伸ばす。
その瞬間急に手首をつかまれた。
「あっ、ごめん。起しちゃ…キャッ。」
山口くんが手首をつかんだまま私を引っ張る。
体勢を保てず倒れこんだ私の目の前には彼の顔。
驚いて身動きできなくなる。
「あの…。」
「おやすみ…。」
山口くんはそれだけ言うと眠ってしまった。
「寝・・・ぼけてる…?」
ガッシリつかまれた手首は放してくれそうになかった。
どうしようか悩んでいるうちに眠気が襲ってくる。
なにもかもが面倒くさくなった私はそのまま眠りについた。