あなたが私にできる事


「恭一!起きろ!俺ピンチ。よくわかんねーけど俺ピンチ。恭一!」



山口くんが床に寝る恭ちゃんを蹴る。



「うるせー…。イテー…。」



「おはよう。恭ちゃん。」



笑顔で恭ちゃんにあいさつをする。


「おっ。エリザベス。おはよー。」



「おはよーじゃねぇよ。昨日何があった!?」



山口くんは私に向かって手をふる恭ちゃんの胸ぐらを両手でつかんだ。



「離せよ。うぜーなぁ。」



恭ちゃんはダルそうに大きなあくびをしながらバリバリと頭をかじった。
そして私に手を出す。


なんとなく意図を理解してペットボトルを渡した。


「ありがとー。っていうか離せって。」



山口くんはまだ恭ちゃんを離さない。



「昨日、何が、あった?」



一言一言力を込めて言う。恭ちゃんの服をつかむ力も強くなっているようだ。


「知らねーよ。俺がみっきー送って帰ってきたら二人がベットで仲良くベッタリ寝てました。以上。」



山口くんは恭ちゃんから手を離しこっちを見る。



「神崎さ~ん…。」


今にも泣きだしそうだ。



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