あなたが私にできる事
そんな二人の態度にイラッとする。
「帰る。」
「駅まで送ってくよ。」
「一人で帰れる。」
「駅までの道わかる?」
「………。」
ここら辺はやたらと入り組んでいる住宅街だ。
和希の家を覚えるのも大変だったと思い返した。
もう少し寝ると言う恭ちゃんを残して二人で家を出る。
ベットの上のあるアルバムが目に入った。
あれは、私には関係ない。
「昼間っから二人乗りもマズイよねぇ…?」
山口くんは原付を引っ張りながら私の隣を歩く。
頭に浮かぶのは緑地に金色で文字の書かれたあのアルバム。