あなたが私にできる事



ジッと見つめる私に不思議そうな顔をする。



「何?あっ!そうだ。今度の土曜日ヒマ?家来なよ。」



「行く行く!!」



美紀が窓から身を乗り出して答える。



「みっきーには聞いてないって。」



笑いながら美紀のおでこを叩いた。



「亀をね、池から探し出して水槽に移したんだ。なんとか2匹見つけたんだけど。神崎さん、見においでよ。」



「うん。わかった。」




「なんだよ。俺も行く。仲間はずれか?」




後ろから恭ちゃんが嘆いていた。



「だからお前らは誘ってないって…。」








結局、美紀の制服は乾かなかった。
スカートとブレザーを脱ぎ、私のジャージにブラウスという格好になる。



「さすが大物…。」



山口くんのつぶやきに美紀は笑顔でピースしながら教室へ戻って行った。




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