神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
透は遠野の隠れ里にある僧正の屋敷にて、亡き両親の代わりに僧正の手で育てられてきた。
その中で、両親から受け継いだ能力を退魔士として役立てるように引き出されていったのだ。
そして、透が15才のある日のこと…。
「よいか透よ、遙か昔よりこの国には沢山の妖がおる。
その全てが必ずしも悪しきモノではない。
我等一族に手を貸してくれるモノもあれば、少しのいたずらしかしないモノもおるのだ。」
僧正は里にある大寺院の広間で透に向かい、そう言った。
「…………。」
透は座ったままその話を聞いていた。
「我々神楽は退魔士の一族…。太古の昔より妖と戦ってきた。
時には妖との戦い、時には妖憑きの人との戦い…。
それは今もなお続いているのだよ。」
そう言うと僧正はゆっくりと目を閉じて、1つ溜息をついた。
「ところで透よ、一族の中で一番強かったのは誰だと思う?」
問いかけられた透は、しばらく考えた後に答えた。
「ん〜。俺は爺様だと思うよ。
爺様には妖狐が憑いてるし、あの青い炎に焼かれて生きてる奴はいないと思う。」
透は自信にあふれた眼差しで僧正を見つめた。
その中で、両親から受け継いだ能力を退魔士として役立てるように引き出されていったのだ。
そして、透が15才のある日のこと…。
「よいか透よ、遙か昔よりこの国には沢山の妖がおる。
その全てが必ずしも悪しきモノではない。
我等一族に手を貸してくれるモノもあれば、少しのいたずらしかしないモノもおるのだ。」
僧正は里にある大寺院の広間で透に向かい、そう言った。
「…………。」
透は座ったままその話を聞いていた。
「我々神楽は退魔士の一族…。太古の昔より妖と戦ってきた。
時には妖との戦い、時には妖憑きの人との戦い…。
それは今もなお続いているのだよ。」
そう言うと僧正はゆっくりと目を閉じて、1つ溜息をついた。
「ところで透よ、一族の中で一番強かったのは誰だと思う?」
問いかけられた透は、しばらく考えた後に答えた。
「ん〜。俺は爺様だと思うよ。
爺様には妖狐が憑いてるし、あの青い炎に焼かれて生きてる奴はいないと思う。」
透は自信にあふれた眼差しで僧正を見つめた。