神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「……?。その顔を見ると当たりみたいね。いちいち落ち込んでんじゃないわよ、男でしょ!!終わった事にくよくよしない!」


忍はそう言って透の背中をバシッと叩いた。



「ゲホッ…ああ、分かったよ忍。」


透は軽くせき込みながら忍に言った。


「暗い顔なんかあんたらしくないんだからね!」


「そうだな、ありがとう忍…優しいんだな。」


「あ…あんたにだけ優しいワケじゃないわよ!
…そんな顔で見ないでよ!じゃ、じゃあね!」



バタンッ



忍は何を照れてか勢いよく扉を閉めて出ていった。


「ぷっ…あははは!」

透はついつい強がってしまう忍の性格が可愛く感じて独りで笑った。
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