神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
カラン…コロン…カラン…コロン



四条であんみつを堪能した命は、先ほど感じた妖気を追って五条大橋の手前を歩いていた。


「さぁ、この辺りかしら?何か楽しめる予感がしたんだけど…。」


辺りをきょろきょろ見回す命に、どこからか声が聞こえてきた。


「よう、あんたかい?俺の気を探してやがったのは。」


命はほんのり甘みの残っている唇をぺろりと舐めると、微かに笑みを浮かべて言った。


「さぁ?何の事かしら…。どなたか知らないけど、姿を見せずにナンパしても引っかからないわよ?…フフッ」


「えらく余裕だなぁ?言葉に気をつけねーと裸にされちまうぞ?お姉さん!」


ビュビュッヒュン


鎌鼬の声が聞こえると同時に、鋭い風切り音が聞こえた!
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