神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「うわっ!ビックリした!…?命さん?」


現れたのは命だった。
命は口元に手を当てて、楽しそうに微笑んでいた。


「お久しぶりね。少し逞しくなったんじゃない?」


そう言って透の胸に手を当てた。


「そうですか?自分じゃ分からないけど…それより命さんは何してるんですか?」


「ん?私?お散歩よ。一緒にどう?」


「…そうですね、付き合いたいところですが、ちょっと用事がありまして。
ニュースでやってたんですが、女性を狙った殺人鬼がうろついているみたいなので、命さんも気をつけて下さい。」


そう言って透は、命の露わになった白い肩を見つめた。


「あら、それならさっき警察に捕まったみたいよ?私見たもの。」


命がサラリと言った一言に透は驚いた。
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