神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「驚くのも無理はない、これは代々御館様と呼ばれた退魔士の長にのみ伝えられて来た事じゃからのぅ…。」
白蓮は険しい表情の皆の気分をほぐそうと、口元を微笑ませた。
その様子に気が着いた彩音は、不思議そうに白蓮に尋ねた。
「代々御館様だけに伝えられて来た事を彩音達に言ってもいいんですか?秘密の約束事だったんじゃないんですか?」
彩音の素直な感想を聞いて、白蓮は表情を弱々しい笑顔に変えて答えた。
「確かにそうじゃ。しかし、現に危険が迫っている今、私が倒された時のことも考えておかねばならんのじゃよ…。
誰かが護り続けていかなければならない。
それを伝える義務が私には有るのじゃから。」
白蓮は次期後継者が居ない今、日に日に衰えゆく自分に対して危機感を持っていたのだった。
…前回は命に危うい所を助けられた。それは次も都合良く起こるとは考えられないのだ。
自分がやられても透達なら意志を引き継いでくれると、白蓮は信用していたのだった。
白蓮は険しい表情の皆の気分をほぐそうと、口元を微笑ませた。
その様子に気が着いた彩音は、不思議そうに白蓮に尋ねた。
「代々御館様だけに伝えられて来た事を彩音達に言ってもいいんですか?秘密の約束事だったんじゃないんですか?」
彩音の素直な感想を聞いて、白蓮は表情を弱々しい笑顔に変えて答えた。
「確かにそうじゃ。しかし、現に危険が迫っている今、私が倒された時のことも考えておかねばならんのじゃよ…。
誰かが護り続けていかなければならない。
それを伝える義務が私には有るのじゃから。」
白蓮は次期後継者が居ない今、日に日に衰えゆく自分に対して危機感を持っていたのだった。
…前回は命に危うい所を助けられた。それは次も都合良く起こるとは考えられないのだ。
自分がやられても透達なら意志を引き継いでくれると、白蓮は信用していたのだった。