神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「そんな弱気な事言うなんて御館様らしくないですよ?私達が全力で御館様を守ります!だから元気を出して下さい。」


肩を落として一回り小さく見える白蓮に向かって、忍は優しく励ました。

それが具体的にどれほど重要なのかは解らない。しかし、これほどまでに秘密にされてきた神具を渡してはいけない事ぐらいは誰にだって分かる。

忍は白蓮に今考える決意を伝えた。


「私達が必ず鵺達を倒してみせます!御館様はここにいてご自分の事だけを考えてください!」


忍の言葉に全員が同意したのを見て、白蓮は安心したように頷き返した。
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