神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
その晩、白蓮の屋敷に激震が走った!


透達の食事が終わり、もう寝ようかと話をしていた時、全員同時に近付いてくる妖気に気がついた!


「何よこのハンパない妖気のでかさは!?これが鵺の妖気!?」


勢い良く立ち上がった忍は青ざめながら白蓮の顔を見た。


「いや…以前会った時はこれほど強い妖気では無かった。鵺とは違うかもしれぬ。
もしそうであったとしたら、かなり本気で来るじゃろう…気を抜くでないぞ!」


白蓮の言葉が号令になって透達は庭へと駆け出した!

これ以上屋敷の損壊は防がなくてはない!
どうやって場所を移すかが一番の問題点だった。


「沙綺!この中で防御に移れるのはアンタだけだ!白蓮様の側から離れないでくれ!」


透は真剣な眼差しで夜空を見つめる沙綺に向かって叫んだ。
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