神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「古代中国からの話で、青龍、朱雀、白虎、玄武と言われる東西南北の守り神的な精霊さ。」

透は余りに現実離れした話に目を丸くした。

「まぁ、そんな話があるってだけだから、そう驚くな。」

沙綺は透を見て言いたいことを察したのか、そう付け加えた。

「んで、続きだが、何でも呼び出せるってワケじゃない。契約が必要なんだ。」

「契約?約束事か?」

「そうだ、召喚には必ず巻物が必要なんだ、白紙だがな。そいつを使って召喚するんだ。
しかし、召喚される者は術者を主と認めた者に限る。」

「それが契約か?どんな契約をするんだ?」

「契約は主となる者の力を示すこと。それは力だったり、精神力や霊力だったり、想いの強さだったりする…。
その力を示して、服従させることにより、初めて契約することが出来るってわけ。当然強い奴を使役するなら難易度が高いのは予想つくだろ?」

「ああ、そう簡単に精霊や鬼達がついていくとは思えないな。」

透は素直に思ったことを答えた。
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