猫のギター使い
「わたし、響っていうんだよ」



ひびき。
心の中で響いた。



「そうだ、猫くんにも名前つけてあげるね」



僕は戸惑いを隠せない。




「そうだ、オンってどうかな?漢字は音って書くの」


音。
いい響きだった。



数年振りにつけられた名前。
悪い気はしなかった。




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