猫のギター使い
リンを見返してやろうと
ネズミを捕まえに出かけた。



だけど僕は無理だった。



ネズミが動いているのを見ると、
僕のやる気はネズミに奪われた。



いくじなしだと、
みんなはののしる。



そう言われてもいい。
そうさ僕はいくじなしだ。



だけどリンだけは違った。




僕を励まし、笑って言うんだ。




「今日はにんげんの生ゴミでも荒らしに行こうぜ。ごちそうがあるかもしれないぜ」



そんないつもの、リンの言葉。



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