夢の桜
一日の終わり
それから三時間後
ガチャ
「ただいまー」
「おかえり」
「あ、今ご飯つくるね」
「帰り遅いな…」
「バイトしてるの」
「バイトか」
「お金稼がないとだめだし」
「…」
「お兄ちゃん?」
妹に金を稼がせてる…
なんか情けなかった
なんで自分はなにもできないのだろうか
「お兄ちゃん、どうしたの」
気がつくと隣に桜がいた
「なんでもないよ、ごめんな」
なにもできない手でも桜の頭をなでてやることは出来た
「ならいいんだけどねっ」
「おん、あ、お腹空いた早く作ってよ」
「わかったから、待っててー笑」
桜は本当の兄妹じゃないと知っているのか
知らなかったらどう伝えるべきか
不安だった