椿と柊


「……?」


彼女は私の存在には全く気づいていなかった。


「……っ!??」


彼女はそのまま柵をよじ登り、わずかながらに用意された地面を歩く…。



「ちょ…っ!」


これはヤバいと思い、止めようと手を伸ばした瞬間だった…。

私の声に反応した女子生徒が振り返る…。


「待って…!」



すぐに立てない私の体…。

届くはずもない手が、虚しく女子生徒を掴もうとする…。



女子生徒はすぐに前を向き直し…そのまま頭から倒れていった…。




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