椿と柊
…それから10分後くらいに、遠くからピーポーピーポーとサイレンの音が近づいてきた。
他の教師たちや、救急隊員が現場に駆けつけるまで、私と庄司先生はただただ汐留の姿を見つめていた。
「……あなたが…第一発見者…?」
救急隊員のすぐ後に来た警察は、私をじっと見た後そう尋ねてきた。
「………はい…」
私の返答に軽く頷いた警察官は、そばにいた警察官に何か目で合図をする。
「ちょっとこちらへ。話を聞かせてください」
そうして私は、パトカーに誘導された。