椿と柊
やっぱり、バレた。
いつもは吸った後、香水で誤魔化すけれど、そんな余裕なかったから。
「……そ…それはそれで問題があるが……とにかく…彼女は自殺したんだね?」
運転席に座る警察官が私の顔を見る。
「…そうです…」
その後、屋上から中庭に行くまでの行動を話し、中庭についてからの状況を聞かれたが…、あの『木』という文字のことは話さなかった。
そして私のタバコは没収され、担任のササの元へと返された。
「…ふー……やめろって言ったろ?」