椿と柊
この件を聞いたら、汐留の彼氏である桐は…どうなるんだろう…。
あの桐も泣くのだろうか。
ちゃんと学校に来れるのだろうか。
部長…大丈夫かな…。
私は俯き、アスファルトに散らばった無数の花びらを見つめた。
こんな身近に、『自殺』をする人間がいたなんて…。
しかもその瞬間を、自分が見てしまったなんて…。
「…躊躇…なかったよ……」
汐留が屋上に現れて飛び降りるまでのシーンが、私の頭の中をずっと支配していた。