椿と柊
私はそこで、二度目の号泣をした。
泣き出す私に戸惑いながらも、彼は男物のハンカチを差し出した。
「…本当に…本当に柊なの?」
「いや…それこっちのセリフ…。本当に僕の双子の香山椿さんなの?」
「……う………うわぁぁぁぁ…」
「…え?!…なんで泣くの?!……えー…?」
信じられない。
あんな最悪な事が起きて、このサプライズ。
今年の誕生日はどうかしてる。
まるで天使と悪魔が、どっちもプレゼントをくれたみたいだ…。