椿と柊
「………椿に会いに来たんだ…。…しばらく…椿と一緒にいたい……」
そう答えた柊の顔は真剣だった。
なんだかそこには強い意志のようなものがある…。
まるで…この再会が、最初で最後のような…。
「…お…おばあちゃん…いいよね…?…しばらく柊がうちにいてもっ…」
私は祖母を見ながら、柊の体にしがみついた。
…どこにもいかないで…。
心の奥底から湧き出てくる…『不安』という気持ち。
…これは…なぜ…?
「……椿……」
祖母はしばらく、私と柊を交互に見つめていた。