椿と柊


しばらく涙は止まらなかった…。


柊は黙って寄り添っていてくれて、祖母はしばらくして昼食の仕度を始めていた。





「……そっか……つーちゃんを泣かせるくらい……酷かったんだ…」

柊が横でボソッと呟いたのが聞こえた。

だいぶ落ち着いてきていた私は、自分の目の前にある大量の使用済みティッシュを確認する。

「……い…ぐっ……ショ…ショグなの…あるけ……なんも…っ…でぎ…なか…っ…」

なんとか柊に答えたかったが、泣きながらだと上手く話せない…。


「あーあー…まだ喋んな…。…『ショックなのもあるけど、何もできなかった』…のが…泣く理由…?」


柊はティッシュを2・3枚とって、私の顔に近づけた。







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