クリスマスに悪魔がやってきた
ポスカがほしかったのはゲームじゃなくて友達でした。


つまらないのはゲームがなかったからじゃありません、友達と遊べなかったからです。


ベッドの下から出てきたサタンが見たのは泣きそうになっているポスカでした。

サタンは思わずポスカに言葉をかけていました。


「へっ、サンタもたいしたことねぇよな。オレにできないことはないぜ。めそめそすんな、オレが友達の一人や二人、いや百人できるようにしてやるよ。さっき約束しただろ、なぁ」


サタンは自分で自分の言ったことに驚いていました。


違う、プライドが許さなかっただけだ。サンタよりもオレ様の力が優れていることを証明するためだ。なんて考えながら。


でもそれを聞いたポスカは目を輝かせて言いました。


「ほんとに!?ありがとう、サタンさん」


サタンはありがとうなんて言われるのも初めてでした。

どうも胸のあたりがむずがゆいような、やっぱり変な気分です。

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