ツンデレラな彼女。
*ババ抜き
仕事なんて、すぐに終わった。だって、勇太がいそいで終わらせてしまうから。

「あ、これで最後な!トランプ配っといて!俺これ提出してくる!」

「は?なんでウチが配んのぉ~?」

とかいいながら、内心すっごく怖い。負けるわけなんてなくても、あの真剣な眼、思い出すだけで、怖い。

「早く配っとけよ~?あ、逃げんぢゃねぇよ?」

なんて、言われて逃げようとしていた自分が悲しくなる・・・

「はぁ・・・負けたらどうしよう・・・」

とか、誰も聞いていないことを確かめながら言ってみたりして。どうしても、弱音を吐くのは苦手だ・・・

「負けたらさ、俺の言うこと聞くまでっしょ?べつに変なの頼む気ねぇから、安心しろ?笑」

「!!・・・びっくりしたぁ。やめてよ、いきなり出てくるの!」

ほんとに、なんで口に出して弱音を吐いたんだろう・・・勇太に聞かれてしまうなんて・・・

「ま、いいぢゃん?はじめようぜ?ババ抜き」

こうなったら、最後まで・・・

「いいよ、やってやろうぢゃん?」
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