あなたの隣
半ば強引に乗せられる形になったが、
こんなに密着してはこのドキドキが伝わってしまうのでは?
そう考えたらよけいに鼓動がはやくなった。
恥ずかしくて少し体を浮かせると、
外見からはわからないが意外とがっしりしているのに気付く。
なんだか無性に嬉しくなって背中に手を滑らせると
「うぉおい!なんだよ!」
とびっくりされた。
「うわ!ごめん!いや、なんか細身の割りにはしっかりしてるな…なんて、」
「そ、そーかよ!」
耳がすこし赤くなっているのが見えて、おじさんはかわいいなぁなんて笑顔が零れた。