あなたの隣
ザァー
「うわぁー…すごい」
川の近くは木々があって私達が来た道よりもずっと涼しい。
都会の喧騒をはなれてこんな長閑な時を過ごすのも悪くないと思う。
「涼むのにはちょうどいいだろ?」
おもむろに岩場に腰をかけ、靴を脱いでズボンの裾を捲くる。
ぱしゃっと音をたてて川の中に突っ込んだ足を泳がせて、
「あー気持ちー。」
と小さくのびをした。
「あたしも!」
おじさんの隣に腰をおろしてサンダルを脱ぎ足を水の上に投げ出した。
「うーん!気持ちいい!」
幸せだー…
一人でニコニコしていたら視線を感じて…
あ、気持ち悪かったかなぁ…
少し泣きたくなった。