あなたの隣
赤面
「なんだ、さっきからジロジロと。」
もと来た道を戻っていく途中、
ついに耐えられないとでもいうようにおじさんは尋ねてきた。
え!?あたしそんなに見てたかな?
あたし自身無意識というかなんというか。
言ってしまったら今後変態扱い確定…かも。
というか、確実?
だめだめだめ!それはだめだよ!
「詩桜へんた~い。なに?俺の肉体美にでも見惚れちまったか?」
突然の思いもよらぬ台詞に
また自分が口にだしちゃっていたのかと一瞬焦ったけど、
「なに?図星だった?」
という後付にほっと胸をなでおろした。
「ちがうし!!」
「ねぇ、おじさん。」
「あ?」
「なんでシャツ貸してくれたの?」
ゆったりと歩きながら投げかけた素朴な疑問におじさんは適当に答える。
「…あ~…なんでだと思う?」
「…脱ぎたいから?」
ゴンッ
「人を露出狂みたく言うんじゃねぇよ。」
「すみません(~o~)」
「ったく、人の厚意を…。そんなに知りたきゃ脱いでみりゃいんじゃねーの。」
とぶつくさぼやいたおじさんはそっぽを向いてしまった。
………。第三ボタンまで開けてはじめて気づく。
「ぉぉぉおお!おじさんの馬鹿!変態!」
バシィッ!!
「なんで俺なんだよ!?」
「は、はやく言ってよぉ~ぉ(涙)」
「俺が悪いのか?!」
「み、みた…?」
「正確には、見えた…。」
バシィッ!!!
「イっテェ!お前仮にも年頃だろ!気にしなかったお前が悪い!」
「それは!!!そうですけど…」
「ぷっ(笑)」
「え!?」
「なに引き下がってんだよ(笑)」
「うっ」
なんだか悔しかったので本日三回目
同じ場所をはたいてみた。