海くん、だーいすきっ
「あー腹へった、帰るぞ…」
「はーい!」
勢いで海くんと手を繋いだ。
また怒られちゃうかな?
「…今日だけだからな。」
怒られると思ってた分、
喜びは大きい。
「うんっ☆」
少し肌寒くなって来たから、
海くんのぬくもりが心地いい。
「暖かいね。」
「………………」
今は沈黙さえも海くんと一緒に居られる貴重な時間。
そんな時間はすぐ消えていっちゃう訳で
「海くん、送ってくれてありがとっ!また明日ね?」
「おぉ、またな。」
海くんは片手を上げて反対方向へ歩き出した。
海くんの家、ここから少し遠いんだよ?
なのに私を送ってくれる。
なんて優しい男の子なの?