海くん、だーいすきっ
ときめいた
それはクラス替えをして間もない、春の日の事。
その日は急に大雨が降って来ちゃって
『どーしよー』
って騒いでた時。
「…春野…だっけ?」
そう、声を掛けてくれたのが、
海くんだった。
「……?春野です。…」
こんな所で自己紹介しちゃってた私。
「傘、ねぇの?」
「うん…止みそうにないし…濡れて帰るしかないのかなぁ…。」
曇った灰色の空を眺めて呟いた
「傘…入ってく?」
ん?今何て?
「え?」
「だ、か、らっ!一緒に入ってくかって聞いてんだけど?…嫌なら、いいけど。」
そう言って帰るフリをする。
「あーっ!ちょっと待って!!お願いしますお願いしますっ一緒に入ってって下さいっ!」
「しゃーねぇなぁ。ほら、行くぞ。」
初めて喋る人とは思えないくらい、自然と話せた。
私的に、Sっぽい海くんが超タイプで。
Sだけど優しいってのも超タイプだったり。
まとめて行っちゃえば、
私、海くんにときめいた!