天使の顔した悪魔。
「まぁ、俺はあえて知らないフリをして、会話をしてたんだよ。カズが女性メンバーにいたのには笑いたかったけど、メールで知らないフリするからって、送ってやったんだよ。多分、先輩達は持ち帰るんだろうよ」
翔と美香は、声をあげて笑っていた。
「あはははっ……カズは綺麗になったもんな~。でも、先輩もカズは知ってるんじゃないの?」
と、翔が聞いてきたが、俺は首を振り答えた。
「いや、カズは分かってても、先輩達は知らないよ。だって、先輩達はメールでカズから連絡もらって合コンしたんだもん」
2人は、さらに笑っていた。
それから、話を楽しんでいると、マスターがやって来た。
マスターと言っても翔の親父さんだ。
「よう、慶次。これから団体が来るんだが、手伝えよ?」
俺は、立ち上がりジャージを脱ぐと、カウンターに入り奥のロッカーに向かった。
着替えが置いてあり、すぐに着替えた。
「マスターは?」
カウンターに戻って来たら、マスターはすでに遊びに行っていた。