運命~ダイスキな君へ~
「初恋」〔ルリ〕
「とうとう卒業だな」




「そうだね」





「ルリ。今だから言うけどさ・・・。
俺、お前のこと・・・「京汰~」





彼の言葉を遮るように、遠くの方から
彼を呼ぶ声がする。






「行きなよ、京汰。」




私は京汰の背中をポンッと押した。





「ねぇ。京汰?
・・・ダイスキだったよ」





「ルリ・・・」





「友達としてね~。じゃあね。京汰」




そして京汰は行ってしまった。





ダイスキだよ。京汰・・・。




桜が舞う3月。卒業式の時・・・。



4年間の初恋が終わった時だった。





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