運命~ダイスキな君へ~
「リュウ」






顔を下に向けて歩いていたら京汰の声がした。







「あのさ、昨日のことなんだけど・・・」








「京汰」






俺は京汰の目をじっと見た。







「ルリなら公園にいるからさ、家まで送ってやってくれ」







俺がそういうと京汰は目を大きく開いた。








「リュウが送ってやんねーの?」








「もう、俺の役目じゃねーんだ」







俺は大粒な涙が零れ落ちるのをぐっと抑えた。








「今度は、お前がルリのそばにいてやって。ルリを頼むな」







俺は京汰の肩に手をポンッと置いて歩き出した。







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