運命~ダイスキな君へ~
ーーー教室ーーー






「よかったの?京汰君、好きだったんじゃないの?」






菜穂ちゃんが京汰にそういった。






「うん。好きだよ。でも、あれだけ言われたら勝ち目ねーし。リュウもルリと同じ気持ちみたいだしな。」






京汰は悲しそうに「また失恋かよー」と嘆いた。







「お前は?お前も好きだったんだろ」






「何が?」







「リュウ」






菜穂ちゃんは少し悲しそうに涙を拭いた。






「うん。本気で好きになっちゃった。だから、縛り付けたくないんだー。」






菜穂ちゃんは窓から走っているルリを見ながら言った。






「リュウ君の隣はやっぱりあの子じゃないとね」







< 335 / 380 >

この作品をシェア

pagetop