月と太陽の恋愛関係~Ⅱ~
授業は全く耳に入らない。
右から入ってそのまま左に抜けていく。
そして頭の中は太陽が支配していた。
俺がもっとかわいくて
俺がもっと優しくて
俺がもっと大人しくて
俺がもっと女の子だったら、
君は振り向いてくれた?
少しでも俺を愛してくれた?
もしスカートを履いてたら
もし髪が長かったら
もし力が弱かったら
君は今でも俺の隣で笑っていてくれた?
俺のこと、捨ててなかった?
「王子どうしたのー?
ひょっとして怒ってる?」
麗季がヘラヘラと笑う。
少しムカついた。
けど
今の俺は何も反応することが出来なかった。