戦乙女と100の物語
ーアルコラ??
そんなの、いつの間に?
「あんたが気を失ってる間!さっき言ったじゃないの。
いきなり時空の歪みがでて、あたしもあんたも
それに吸い込まれたのよ」
でもね、とハチは呟いた。
「あの歪み、何か変だったのよね…。まるで、誰かがあたしたちを誘い出してるような…」
ーハチ!
巨人がすぐそこまで来てる!
どうこう喋っている内に、巨人はすぐそこまで来てしまったらしい。
ニヤニヤ笑みを浮かべて物凄いスピードで迫ってくる。
ーねぇっ、どうしたらいいの?
あたしは、戦うのは嫌と必死で願った。
「もうっ…。ほら、耳にフワフワしてるのあるでしょ?そこを感じてみて」
フワフワ…
あたしは耳を触った。
確かにフワフワしている。
耳当てみたいだー
ふんぬっー!!
あたしもハチも耳を感じた
ー熱いっ
「その調子よ!あと、もうちょっとだわ」
耳は触角のときのように熱く、不思議な感じがした。
ぬう…
ドシンッ
巨人は刻々と近づく