戦乙女と100の物語
『ハールア、ハールア!』
まだ、この世界のこともフラットオンのことも全然知らない。
この世界で頼りになるのはハールアだけなのに…
『あたし一人で、どうしたらいいのーっ』
コンコンッ
ガチャっとドアから誰かが入ってきた。
「戦士さま、大丈夫ですか?」
『へっ?』
入ってきたのは巨人だった。
しかも、さっきのより一回りぐらい大きい。
「あたしは薬作っとったんで…。坊やは何か悪さとかしませんでしたか?」
『いっ、いえ…』
「マ、マッ!」
よーしよしと巨人のお母さんがなだめる。
「さっきはごめんなさいね。
坊やったら、小さいものとか翔ぶものが大好きなんですよ~」
ーああ。だから追いかけてきたのか…
でも、あの大きさで坊やって…