戦乙女と100の物語
「戦士さま、どうか、あたしら巨人族を懲らしめないで下さいまし」
『えっ?そんなっ…懲らしめるなんてあり得ないよ』
巨人のお母さんは震えていて、とても小さく見えた。
「あたしら巨人は、大きいだけで、誰にも危害は加えないのです。
それでも、人々はあたしらを避けるのです…
その事を、王様は気づいていらっしゃらない…」
しくしくと、大粒の涙が大きな瞳に溢れた。
『泣かないで…。あたしがハールアに言って、王様にその事を伝えてもらうからっ』
すると、涙が止まり
お母さんは嬉しそうな顔をした。
「まあ、戦士さまはハールア様のパートナーなのですか!
それなら安心です…。ありがたや~」
ーハールアって、そんなに有名なんだ…
そのあと、あたしは薬を塗ってもらい
巨人族の長老に会わせてもらうことになった。