戦乙女と100の物語
『ひゃっ』
頬の上に、何か冷たいものが落ちた。
ー水か…
女は辺りを見回した。
ー誰もいない。逃げるなら今の内か…?
しかし、動こうとすると足が引っ張られた。
『ちっ』
ー鎖なんかつけて…ここから逃げたら、たたじゃおかないんだから…
女は他にも何かないか見た。
しかし、この暗い洞窟の中では何も見えない。
ーこの姿じゃ不便だわ…やっぱり、元に戻ろうかしら…
すると、奥から足音がした。