戦乙女と100の物語
ルーナに手を引かれるまま、あたしは走った。
『…めん』
『えっ?』
まだ頭がパニクっていて何を言ったのか、よく聞こえなかった。
『だから…ごめんっ』
ルーナがいきなり止まったから、あたしはぶつかりそうになった。
『…なんで?』
『なんでって…。そんなの、あたしがユウリを騙してたから…』
あたしは目を丸くした。
『ルーナが騙した?そんなっ。ルーナが助けてくれなかったら、今頃、殺されてたかもよ?
あたしはルーナに会えて嬉しいよっ』
それを聞いたルーナは
顔を赤くした。
『…でも、びっくりしたでしょ?ユウリに言っても、信じてもらえないと思って…』
ユウリは今までを振り返ってみた。
『確かにね…。あたしも最初はあり得ないって思ったもん。
でも、今は安心だねっ』
『あたしもなんか…心強いねっ』
何にも知らないこの世界で、ルーナに出会えて
あたしはとてもホッとした。
『ふわぁ…』
すると、疲れがでてしまったらしい
あたしはそのまま眠ってしまった。